バングラデシュの線路作業は基本的に隣国のインドと同じで、規定類は全てインド国鉄のものをそのまま使っているということでした。軌間は西隣のインドの1,676mmと東隣であるミャンマーの1,000mmのデュアルゲージ(3線軌)で相互乗り入れをしているとのことです。ただし、私が携わった地区はインドと近いため殆どが広軌の車両でした。
在来線の本線は、ほとんどPCマクラギ、パンドロールでロングレールでしたが、駅構内の貨物線は木マクラギ、犬釘で所々に軌間保持のためと思われる鉄マクラギが敷設してありました。重量のある貨物列車は広軌なのか鉄マクラギは狭軌用のレールは締結してなかったです。
PCマクラギは1本370kgと非常に重いため、レールを配列する前にマクラギを正確に並べる必要があり、水糸、バカ棒を使い通り、間隔、直角を何度も計測して微調整していました。
暑い国のためロングレールの張り出し対策はどうだろうと思いましたが、最高レール温度は日本とほとんど変わらなく最低レール温度が高いため温度差が少なく、張り出しはほとんど発生していないと思われます。在来線を見るとマクラギ端がむき出しの箇所が沢山ありました。また、伸縮継目も簡易な構造のものでした。